keikoasai’s diary

全ての感情は生きてるが故

121日目

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母の手術、無事に終了!

よかった。

護っていただきありがとうございます。

また一緒に畑行きたいなぁ。

 

 

母が入院している3週間は、父と二人きりの生活。

認知症が進行している父は、だんだんとできないことが増えていっている。

 

服を着替えたり、シャワーを使ったり、当たり前にできていたことができなくなっている。

お願いしたことが何度言ってもできないと、こちらもイライラしてくる。

なんでできないの、と今日声を荒げてしまった。

違う、こんな風に言いたいわけじゃないのに。

 

昔、認知症の症状がひどくなっていく父を見た時に感じたこと。

私にとって父はすごい人で、何でもできて頭もよくて人望もあって、かっこいいお父さんだった。

父のことが好きが故に、だんだんできていたことができなくなっていく姿を受け入れられないんだなと思った。

それは“老い”を意味し、その先には“死”=“別れ”があるから。

 

『まだ、親孝行してないよ!死なないで!忘れないで!』と小さい私が叫んでいるんだろうと思う。

認めたくないが故に、受け入れられなくて、父のそういう姿を拒絶してしまっているんだなと思った。

 

そう思ってから数年経った今でも、受け入れられたかと言われればそんなことはないし、だからこそイライラしてしまうんだろうなと思う。

でも一つ、昔と違うと思ったのは、今日その思いを父に伝えたこと。

 

『強く言っちゃってごめんね。

やることがわからなくて困っているのはお父さんなのにさ、強く言われたらますます混乱するよね。

ごめんね。言った後、後悔するんだ。一人反省会。

わたし、お父さんが大好きだからさ、多分お父さんのそういう姿、見るの辛いんだと思う。

順当にいけば、お父さんたちの方が先にいなくなるし、それは当たり前なんだけどさ、やっぱり元気で長生きしてほしいし、孫の顔を見せたい。

まだいなくなってほしくないんだなーと思う。』

 

という様なことを、泣きながら笑いながら伝えた。

最後は、『だから、もう少しがんばって!笑』と笑顔で終わった。

父は『そんな言われたら、もちろんがんばりますよー。』と笑顔で返してくれた。

 

母には父に対する思いを伝えたことはあるけれど、父に面と向かって話したのは初めてだ。

おそらく父は言われたことを明日には忘れてしまうだろうし、わたしもまたイライラしてしまうんだろうけど、

でも今日、あの場で想いを伝えたことは確かで、愛の受け渡しができたことは永遠なんだと思う。

 

生と死は二つで一つで、生命体全てが抱えるもの。

拒絶するものではない、と思う。

でも、今のわたしは、まだ父にそこで笑っていてほしいと思う。